2016/09/29    13:00

出生率の低下で、イスラム化が進むヨーロッパ

9月16日にスロバキアの首都ブラチスラバで開かれたEU首脳会議で、メルケル首相以外の首脳たちの間で暗黙裡に了解されたことは、メルケル首相がこれ以上移民・難民をヨーロッパに誘わないで欲しい、という要望である。
 
移民・難民のヨーロッパへの大量の流入でヨーロッパがイスラム化するのではないかという懸念が強まっている。その理由は、移民・難民の多くがシリア、アフガニスタン、イラク、パキスタン、ナイジェリア、エリトリアといった国の出身者で、彼らの多くがイスラム教徒であるということからである。
 
その上、ヨーロッパでの出生率が減少しているというマイナス要因もそれを後押ししている。英国がEU離脱を決めたのも、国内のイスラム化を回避したいという願望が要因のひとつであった。
 
EUにおける出生率は非常に低く, 2015年統計で主要国を見ると1000人当たりスペイン8.99%、ドイツ9.00%、英国11.90%、イタリア8.00%、フランス12%といった状態だ。移民・難民で一番注目されているシリアの2014年統計を見ると23.08%、ドイツへの移民として多いトルコは2015年統計で16.90%である(「Datosmacro.com」)。

2015年のEUで生まれた赤ん坊は510万人、亡くなった人は520万人という統計から、両方の差10万人。即ち、EUで初めて人口が減少するという結果になった(「Gatestone Institute」)。
 
出生率だけを見ると、EUの2008年に誕生した赤ん坊は5,469,000人であったが、2013年には5,075,000人と、7%の減少になった。この時点では、移民・難民の流入問題はまだ浮上していなかった。しかし、この統計を見ただけでヨーロッパ人の人口は減少しているというのが分かる(「Gatestone Institute」)。

その一方で、EUの総人口は5億830万人から5億1000万人に増加した。170万人が増加したことになる。その理由は移民・難民が凡そ200万人ほど増加し、ヨーロッパ人が減少したことによる結果だという(「Gatestone Institute」)。
 
すなわち、EUの人口が減少するのをイスラム移民・難民の流入によって防いだことになる。そして、この現象が今後も続くと見られている。
 
現在のEUにおけるイスラム人は人口の4.09%を構成している。即ち、2100万人のイスラム人がEUで生活していることになる。それが、30年後には8.12%に増えると予測されているというのだ。歴史的に8世紀の間、イスラムが支配していた経験をもつスペインでは、2020年にはイスラムが160万人、そして2050年までに400万人まで増えると推測されている。スペインの現在の人口は4600万人(「ABC」)。
 
EUで人口に占めるイスラム人の多い国はキプロス、ブルガリア、フランス、ベルギー、ドイツである。それを2020年の人口比の推計で見ると、それぞれ左国から右国へ凡そ23%、14%、8%、7.5%、7%という比率になると見込まれている。しかし、2050年にはイスラムが更に増加して、上述の各国は24%、15%、10%、11%、9%に増えると予測されている。ベルギーとドイツでのイスラムの増加が目立つ。この5か国以外に注目されるのはスウェーデンと英国である。前者は2020年の6%から2050年には11%まで増加、後者も6%から10%に増えると予測されている。
 
イスラム人の増加から及ぼす影響として懸念されているのが、イスラム教及びその文化がヨーロッパを支配するようになるということである。例えば、中東におけるカトリック教を指導しているベカラ・ライ枢機卿はイスラム教の信仰と(ヨーロッパ人を上回る)出世率によって、イスラムはヨーロッパを征服するようになると述べて、その影響を懸念している。
 
また同じく、レイモンド・レオ・バーク枢機卿は多くのヨーロッパ人は自分たちの文化が脅威に晒されているのを感じている。その要因は軽薄ともいえる自由を偽ったリバタニアニズムによって家族、家系の繋がり、勤め、歴史、宗教、言語、国家そして本来の自由まで否定して破壊しようとしていることに由来していると述べている(「Gatestone Institute」)。
 
すなわち、リバタニアニズムという個人への束縛のない自由を主張するが故に国家を構成する国民がやらねばならない務めは国家という権力者が市民を抑圧したものだとして、それを否定している。このような思想が現在のヨーロッパに蔓延っている限り、イスラムの信仰の前にヨーロッパ人は屈してしまう、ということをレイモンド・レオ・バーク枢機卿は伝えたいのだと筆者は想像している。
 
それに加えて、出世率の低さは国家を衰退に導く主要な要因となっている。今の低い出世率にある日本についてもそれはいえることである。日本がこのまま低い出生率を続ける限り国家の衰退は目に見えている。

TOP NEWS

解明されてきた真相

2017/08/30  12:24

どうしてバルセロナでテロが発生したのか。

今そこに危機があるのに

2017/08/25  08:00

地球外からの攻撃に人類は一致団結できるか

Appleより優秀な人材が集結?

2017/05/16  14:05

電気自動車の先端を行くテスラモーターズ

早急に業務時間改善と意識改革を

2017/05/31  14:05

教員は子供の成長に寄与することが本来の仕事

ACCESS RANKING

2

スペイン発 ファッションの国際競争

ZARAのライバル、MANGOをご存知ですか?

4

韓国の幸福度の低い学歴社会の若者たち 受験戦

世界が白い目で見る、韓国の異様な大学受験戦争

5

補償金3億ドルを無償で韓国に渡した1965年

軍人遺族らが韓国政府をついに提訴!!「日本の補償金返して」

7

次世代の党、杉田水脈議員の国会質問が素晴らし

専業主婦は怠け者なのか?

9

アメリカの自動車王に学ぶ「経営に貫かれる奉仕

ヘンリー・フォードの経営思想

10

シリア内戦を超える死者

ブラジルの貧困と多発する犯罪

2

スペイン発 ファッションの国際競争

ZARAのライバル、MANGOをご存知ですか?

6

指揮官である首相の参拝は中曽根首相以降、朝日

靖国神社に参拝する防大生

8

補償金3億ドルを無償で韓国に渡した1965年

軍人遺族らが韓国政府をついに提訴!!「日本の補償金返して」

9

アメリカの自動車王に学ぶ「経営に貫かれる奉仕

ヘンリー・フォードの経営思想

10

次世代の党、杉田水脈議員の国会質問が素晴らし

専業主婦は怠け者なのか?