2016/08/07    08:00

「自民はダメだが、他にない」はいつまで続くのか

先月の知事選で当選した小池百合子・東京都知事のもとで、新たな都政が始動した。
 
小池氏の出馬で自民党が分裂選挙となったことから、小池氏と都議会の自民党会派とは選挙中から険悪ムードが続く。新都知事が議会の各会派へあいさつ回りを行った際には、自民党側は幹事長と政調会長が不在で、時間はたったの約1分という短いものだった。
 
今回の選挙では、小池氏が、自民党の推薦を受けずに颯爽と立候補に踏み切り、冒頭解散を掲げて都議会との対決色を演出したことで、主導権を握った。これに輪をかけて、自民党都連が議員らに対して、推薦する増田寛也・元総務相以外を応援した場合に除名処分も辞さないとする文書を配布したことで、自民党の異様さが際立ってしまった。自民党を離党しないとしながらも、「反自民」の旗色を掲げた小池氏が、選挙戦の終盤まで勢いを維持した。
 
小池氏の出馬劇は潔さを感じさせたが、一方で、一連の戦いは「どこかで見た風景」でもあった。それは当然、「自民党をぶっ壊す」と叫んで小泉純一郎氏が党総裁の座を射止めた時のシーンを思わせるからだろう。小泉氏もまた、自民党でありながら「反自民」を売りにして長期政権をつくった。2005年のいわゆる「郵政選挙」の際には、郵政民営化に反対する自民党議員の選挙区に“刺客”と呼ばれる対抗候補を送り込む徹底ぶりだった。
 
だが、「反自民」を叫ぶ自民党のリーダーは、党を変えられたのか。「郵政選挙」で抵抗勢力と呼ばれ、刺客を送られた議員の多くは、のちに自民党に復帰してしまった。今回の都知事選でも、当初は小池氏への処分も噂されていたが、いざ同氏が当選してしまえば、2020年にオリンピックを控える手前もあってことさらに対立するわけにもいかない。そこで、安倍晋三首相は新都知事と握手をかわした。
 
小泉氏や小池氏が世論を沸かせるのは、自民党にもはや愛想を尽かしている人が多いからだろう。しかし、他に信頼できる受け皿もないため、長期的には巨大与党の自民党が結局はすべてを吸収していく。前都知事の舛添要一氏にしても、新党改革を立ち上げて自民党を飛び出しておきながら、都知事選では自民党の推薦を受けて当選した。
 
自民党がダメなことは分かっているが、他に頼れる選択肢がない。野党に任せてみたら余計に危険なことは、2009年の政権交代で証明済み。そうなると、こうした政治風景は、これから先、あとどれくらい続くのだろうか。

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