2015/01/30    13:00

天皇陛下を処刑したい中国の“野望”に気づけ(下) もしアガメムノンの子孫が、現在もギリシアの王だったら?

第3回になりますので、まずは前回前々回の話をおさらいしましょう。中国は「日本はファシスト国家」と喧伝しています。もし米軍を東アジアから追い出すという現在の戦略が成功し、日本を属国化することができれば、中国は「軍国主義の象徴」と位置付ける皇室の廃止、天皇陛下の処刑に踏み切ることでしょう。アメリカが国防費を削減していく中で、日本は防衛力を高めていく必要があります。
 
日本は日米同盟を維持しながらも、自分の国を自分で守れる体制を少しずつつくっていく必要があります。中長期的には、独自の核抑止力を保有することも、選択肢の一つになるでしょう。
 
こうした自国の力を高める国防政策を補完するものが、いわゆる「ソフト・パワー」と呼ばれるものです。日本の皇室の権威を国際的に高めることも、これに当たります。皇室の存在が世界遺産をしのぐような重要な意味を持っていること、そしてその皇室をいただく日本が歴史的な権威を持つ国であること、こうしたことを世界的にどう認知してもらうかが重要です。平たく言えば、このことが「日本という国は、侵しがたい素晴らしい国である」という認識につながります。
 
一方でこれは、「皇室の権威を高めれば、“抑止力”になって日本の侵略を未然に防ぐことができる」という意味ではありません。国同士の力関係を最終的に決めるのは、軍事力のバランスです。素晴らしい伝統を持ちながらも、防衛力が未熟であれば、国は滅んでしまいます。ソフト・パワーはあくまでも、ハードパワーを補完するものだという認識は、ゆるがせにできません。
 

中韓の日本たたきに先手を打て

ここで言いたいのは、皇室の権威を世界的に高めることが、日本という国そのものの権威を高め、外交を優位に進める上での力になるということです。また中国や韓国が仕掛ける「歴史戦」からの防衛という観点から見た時には、「守りの先手を打つ」ということにもなります。
 
中韓は、慰安婦問題や南京事件で次々と追及の材料を繰り出し、国際的な発信が遅れる日本を追い詰めていっています。中韓は「日本の軍国主義が復活してきている」という宣伝が得意ですが、こうした宣伝が続けば、いずれ彼らは、「軍国主義の象徴」と位置付ける皇室に対してネガティブ・キャンペーンを始めるだろうことは、目に見えています。
 
最近では、米教科書会社のマグロウヒル社が出版している、カリフォルニア州の高校で使われている教科書に、「慰安婦20万人強制連行」という説が記載されていることが問題になっています。この教科書には「日本軍は慰安婦を天皇からの贈り物として軍隊にささげた」という記述まであるそうです。アメリカで韓国系移民が熱心に広めている慰安婦問題は、皇室への根拠のない中傷にまで広がっています。彼らが、皇室の権威を貶めようと宣伝戦を開始するのは、時間の問題のように思えます。
 

ギリシア神話の王国が、今日まで続いていたら

日本は、慰安婦問題や南京事件についての歴史的な研究を発信するのと並行して、皇室の権威を世界的に知ってもらうよう取り組む必要があると言えるでしょう。しかしそれは、難しいことではありません。日本が、今日まで2600年以上にわたって続く皇室の伝統とともに生きてきた国であるという史実を、ありのままに世界に知ってもらうだけで十分だからです。
 
ここで重要なのは、皇室の伝統を世界に分かるような言葉で説明することです。皇室の系譜が連綿と続いてきたことの奇跡と言っていいほどの重要さを、渡部昇一・上智大学名誉教授は、欧米人にも分かるよう、ギリシア神話とからめて指摘しています。
 
渡部氏の著書『皇室はなぜ尊いのか』では、次のような話が登場します。トロイ戦争を戦った英雄、ミケーネ王のアガメムノンから、家系図を5代さかのぼると最高神ゼウス(6代とする説もある)。それに対して、日本の初代天皇とされる神武天皇から、こちらも5代さかのぼると、日本神道の主宰神である天照大神に行きつく。もし仮に、ギリシアの王国が今日まで続いていて、神話から続くアガメムノンの子孫が現在でも統治しているとしたら、どうなるだろう。
 
渡部氏によれば、この話をドイツ人にしたところ、「ああっ」と驚いたということです。
 

皇室の歴史は、世界史的な奇跡

興味深いので、渡部氏の著作からもう一つの例を紹介します。このほど、皇族の高円宮典子さまと、出雲大社の宮司である千家国麿さまが結婚されました。高円宮家は皇族ですから、さかのぼれば天照大神にまで至る系譜になります。お相手の千家家の祖先は天照大神の次男に当たりますから、なんと3000年の時空を超えた、親族同士の結婚ということになるのです。
 
このビッグニュースを、渡部氏はギリシア神話に引き合わせて、次のように紹介しています。 

このことを、外国人にもわかりやすく言うために、トロイア戦争の話と比べてみよう。これは、ホメロスの叙事詩に残されたざっと三〇〇〇年前の話である。トロイアの王子パリスが、ギリシアのスパルタを訪問して、その王妃ヘレナを盗んで帰った。王妃を盗まれたスパルタ王メネラオスは、報復の軍をトロイアに出す呼びかけをした。それに応じたギリシア軍の総大将として出陣したのがメネラオスの兄、ミケーネ王アガメムノンだった。

ここまではホメロスの詩に従うとして、それから約三〇〇〇年経った今日の状況を空想してみよう。トロイア国は繁栄している近代国家であり、その国家元首をパリスとヘレナの子孫が務め、その一族に娘がいる。いっぽう、アガメムノンの子孫は、今なおミケーネ島の王であり、壮麗な宮殿を持っている。そして、トロイア国王の一族の娘が、ミケーネの宮殿を継ぐ男子のところに嫁に行くということは、欧米人の想像を絶することであろう。
(渡部昇一、本村凌二著 『国家の盛衰』 祥伝社新書)

このように、皇室が今日まで続いてきたという事実そのものが奇跡的であるということが分かります。日本では皇室のニュースが当たり前のように流れますが、世界的に見れば、それは当たり前のことではありません。こうしたことを日本人が自信をもって世界に語っていけるかどうか、それが日本の名誉を取り戻す上でとても重要なことなのです。
 
中国や韓国が日本の権威を貶めようと国際的な情報戦に力を入れる中で、日本は対策を迫られています。そのためには、皇室をいただく日本という国の世界史的な意義を、まずは一人ひとりが理解するところから、始める必要があるのではないでしょうか。

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