2015/01/14    13:00

社員のやる気を引き出す 三越伊勢丹がすご腕販売員に優遇制度

年功序列と終身雇用という日本経済を支えてきた2つの柱が崩れてきている中、企業の側にとっては、社員のやる気をいかに引き出し、優秀な社員をいかに引き止めるかに取り組む必要性が高まっている。

昨年末には、三越伊勢丹ホールディングス(HD)が、傘下の百貨店の正社員約5千人の販売員を対象に、役員並みの高給をとる「カリスマ販売員」を育成し、販売実績に応じた「成果給制度」を本格的に導入する方針を明らかにした。

1人当たりの平均的な年間売上高は現在2~3千万円だが、中には2億~3億円を売り上げるすご腕の販売員がいる。業績の差は多少、給与に反映されるものの、すご腕の人と平均的な販売員の給料差は月1万円程度にすぎない。また、優秀な社員でも、年収は1000万円に満たないという。

「会社にもたらしている利益を考えれば、不十分な仕組み」(同社首脳)となっているため、来年度にも労働組合との協議に着手し、売り上げ実績次第で「役員並み、少なくとも部長以上の給料がもらえるようにする」(同)方針だ。
 
同社は、商品の企画・生産から販売を一貫して手がける製造小売りと呼ばれる手法の導入で、コスト削減に取り組んでいる。この手法は、百貨店業界で一般的な、メーカーなどから仕入れる手法と違って返品ができず、商品を売り切る必要があることから販売力の強化が課題になっている。
(産経新聞 「三越伊勢丹HD、凄腕販売員の給料を役員並みに」 2014/12/30)

今春から、販売実績の高い上位数十人の社員を対象に導入し、来年度からは、売り場や取扱商品などを考慮した上で、販売担当の社員に幅広く適用する考えだ。

実は、三越伊勢丹HDは、日々の接客のなかで高い成果を上げている販売員を表彰・認定する「エバー・グリーン」制度を、2011年度から導入している。同年8月からは、「人にフォーカスした生産性の向上」をテーマに、「従業員が夢と希望を持って働ける企業風土作りを目指した」全社プロジェクトをスタートさせている。

そして、「エバー・グリーン」に認定された優秀な販売員の接客行動を徹底的に解析し、そこから得られたデータを、店舗のマネージャーを通じて、婦人服売り場を担当する販売員に共有したところ、同売り場の正価品の売り上げは、前年同期比で1割ほど増えたという。

販売に際して重要な「ホスピタリティ」という抽象的なイメージを、詳細な実験データで「見える化」したことで、どの販売員も工夫と努力によって実績を向上させることが可能であると理解した上での「成果給制度」の導入が、どのような効果を生むのか、注目したい。

TOP NEWS

解明されてきた真相

2017/08/30  12:24

どうしてバルセロナでテロが発生したのか。

今そこに危機があるのに

2017/08/25  08:00

地球外からの攻撃に人類は一致団結できるか

Appleより優秀な人材が集結?

2017/05/16  14:05

電気自動車の先端を行くテスラモーターズ

早急に業務時間改善と意識改革を

2017/05/31  14:05

教員は子供の成長に寄与することが本来の仕事

ACCESS RANKING